「要件定義のセオリーと実践方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」という書籍が気になっていませんか?
業務で要件定義に携わっている方、開発やテストの次は要件定義にも携わりたい方は、この本を買おうか悩まれてるかもしれませんね。
僕も仕事で要件定義に少し携わっていて、もっとこの領域について知りたいと思いこの本を買ってみました。
この記事では、「要件定義のセオリーと実践方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」の書評について、実際に買って読んでみた感想を交えながらお伝えしていきます。
どんな人におすすめの本なのか?
もし、あなたが以下のいずれかに当てはまっていれば、「要件定義のセオリーと実践方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」は一度読んで欲しい一冊です。
・仕事で要件定義に携わっているが、知識が足りないと感じている。
・これから要件定義に携わることになったので、基本的なことを学びたい。
・開発やテストに従事していて、将来的には要件定義にもチャレンジしたい。
この本は冒頭で、読者像を「システムインテグレータに所属する若手エンジニア」と定めています。
SIerの若手エンジニア、およびこの読者像に自分の立場が近いと感じるのであれば、この本は買ってみて損はないと思いますね。
SESエンジニアの私が、この本を買ったきっかけ
この記事を書いてる私自身、SESでテストやプログラミングをやってるエンジニアです。最近では要件定義を行う機会が、少しではありますが増えてきている感じですね。
要件定義については、基本情報の本で学んだことはある程度で、詳しいことは分からない状態でした。ただいずれは要件定義にも挑戦したい…!と思っていたので、Amazonで「要件定義」と検索して、以下の3点に当てはまる本を探してみることにしました。
・出版年月が比較的新しい
・初心者向けに書かれている
・価格が高価ではない
そこで見つけたのがこの本。2020/6/29に出版された比較的新しい本で、価格も2000円強と手が届かない訳ではない。何より、要件定義の概要を以下の6章に分け、わかりやすそうに説明していたのが手に取ったきっかけになりました。
全体構想と本の内容について
「要件定義のセオリーと実践方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」は、以下の6章から構成されています。
①要件定義の基礎知識
②下調べ・段取り
③業務要求
④機能要求
⑤非機能要求
⑥合意と承認
中身が読みやすいレイアウトになっているのもポイント。
IT分野の書籍には、文字が小さい、白黒で無機質な作りになっている、文章が読みにくい本が少なくありませんが、この本に限って言えばそのようなことは全くありません。読み手を意識した構成やデザインは高評価ですね。
要件定義のフェーズで不可欠なドキュメントにも触れられています。
要件定義計画書、業務要件定義書、機能要件定義書、非機能要件定義書のサンプルが紹介されています。
(以下は要件定義計画書のサンプル)
DFD(54)やER図(90)、CRUD図(128)といった業務でよく使う図もイラストでわかりやすく解説しています。
(以下はER図の説明)
個人的に非常に参考になった非機能要求に関する章。
巻末には復習用のマインドマップが掲載されています。
最初はこれを見て、書籍の全体像を把握するのもいいですね。
評判は?悪い評価はある?
「要件定義のセオリーと実践方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」の評判についても調べてみました。
例えばAmazonでは以下のようなレビューがありました。
・感動するほど綺麗に整理されていて分かりやすい本
・要点のみに集約して、図解で徹底的にわかりやすく表現されています。
・機能要件定義書や非機能要件定義書のサンプルも簡単に解説されています。
総じて、「説明がわかりやすい」といった内容が多いなと感じました。
一方でこんな意見も。
・設計以降の工程はある程度分かっているエンジニア向けの本
・数々の炎上案件を乗り越えた、百戦錬磨のSIerベテランの方には物足りないかも
裏を返せば、ある程度の実務経験がある方には物足りない内容になっていると思います。
あくまで未経験者や初心者の方が、要件定義の概要を掴むための本かなーという印象ですね。
・中身がロジカルではないので、「しっかりわからない」という印象
説明がわかりやすい分、ガチガチに論理的な文章か?と言われるとそうでもないかな、という印象です。
どんな本でも、人によって向き不向きがあるので仕方がないかもしれません。
個人的には、要件定義の概要や基本を学びたいなら心からおすすめしたい一冊です。
まとめ
「要件定義のセオリーと実践方法がこれ1冊でしっかりわかる教科書」の書評や読んだ感想を書いてみました。
要件定義を理解し、業務で経験を積むことで、今後のキャリアの選択肢は広まっていきます。PMなど、より上流工程に携わる機会が得られるのはもちろん、コンサルティングファームに転職してCIO補佐やデジタルビジネス開発に携わったり、事業会社のプロダクトマネージャーや社内SEのポジションに就ける道も開けてきます。
一方、要件定義は顧客とのコミュニケーションが重要になってくるので、一朝一夕で身に付くスキルではありません。習得には長い目で見る必要があるでしょう。その第一歩として、本書で要件定義の全体像を理解し、業務を行う上での不安を解消することからスタートしてみませんか?
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